私より、たぶん年上の女性。
中高年の域なのに、
とても可愛らしい女性が毎週のようにやって来てた。
トシって関係ないね。
小柄でホント、可愛らしいヒトなのです。
彼女が初めて来た時は旦那ちゃんとご一緒に。
次第に一人で来るようになった。
彼女は、全身マッサージの後に足だけリンパドレナージュをやっていく人で、
とにかくもうふくらはぎがダルいのである。
それは身長の問題からきていた。
背が低い。
それでいつもヒールの高っかい靴を履いている。
そのせいで、足の裏の角質がカッチカチ。
マメも至るところでカッチコチ。
これはさぞかしリンパ液も滞るだろう。
ふくらはぎがダルいのは高い靴のせいかもよ?
って思ったけど、
それを伝えたからといって彼女が低い靴を履くとは思えないので、
アドバイスは控えた。
オンナのお洒落ゴコロは、
ふくらはぎダルい程度では変えられないのじゃ!
そんなある日。
ふくらはぎのダルさが尋常じゃないとやってきた。
どれどれ?と足のリンパドレナージュをはじめてみると…
こ、これは…
なんだなんだ、大げさだぞ。
そんな驚くことでもないぞ。
どうなっていたかというと。
まず、左の太もも内側だけがものすごく張っていた。
見ただけで腫れてたし、触ると硬い。
そしてふくらはぎ。
右はいつものとおりの弾力だったのに対し、
左がすごく硬い。
ワクワクしました。
ええ。
そりゃあもう、やり甲斐感じました。
いよっ待ってました!ってな感じだ。
張り切って張り切って、
流して流して、
いつもの倍、流してやりました。
彼女、ものすごーく痛かったそうな。
だろうね。
その時、私は内心、
今日だけじゃ流れきれないだろうな。
近いうちにもう1回来てくれないとな。
でも、次回やっても流れなかったら、
整骨院送りにしてやろう。
秘かにそう決めていた。
そして、トリートメント終了後、
彼女自身でできるドレナージュ法を教えた。
「お風呂に入った時にやってくださいね」って。
1週間後に再びやってきた彼女。
なんと。
教えたドレナージュをちゃんと自分でもやったらしい。
教えたからといってすぐ実践できる人ってほぼいないから、
あ~エライな~ていうかホントにツラかったんだな~
と思いながら足を見ると。
太ももの腫れがひいてる。
ドレナージュを始めてみると。
ふくらはぎも通常の弾力に戻ってる!
彼女いわく、その日のトリートメントは痛くなかったそうな。
やっぱり自分でケアできるから治りが早かったのだ。
そう伝えると、
やったと言ってもほんのちょっとしかやってないと言う。
ふむふむ。
てことは。
1回目の痛さを我慢してのトリートメント&ほんのちょっとのセルフケア。
これで改善したってことだ。
リンパドレナージュってスゴイ!
私が実感し直してしまった。
でも彼女はまた同じ状態に陥ると思う。
日々の生活習慣を見直さないと、
これはもう改善しないのだ。
お洒落ゴコロが痛さに負ける時はきっと来る。
そして。
実のところ、
他にもまだまだ病院送りしたい人がいっぱいいたんだけど、
お店の人にばれるとやっかいだから、
なるべくツボやコリコリを見つけ出してはほぐすことに専念した。
鍼・整骨院・リンパドレナージュ・マッサージにカイロプラクティックなどなど、
カラダケア施術を網羅した私が確信していることは、
ほぐすだけの快楽優先か、
国家資格保有者の治療優先か、
はたまた、
その中間のリンパドレナージュで自然治癒力を高めるのか。
そこは、いろんな選択肢を持って、
その時の自分の状態で使い分けられるのが一番
ってことです。
マッサージが向いてるのか、
リンパドレナージュをやったほうがいいのか、
鍼や整骨院がいいのか。
そういうアドバイスも含めて、
私自身、お客さんに提案していきたい。
同じ何千円かを使うなら、
優先順位をつけて損しないようにケアしてほしいと思うのです。
凝りやダルさって絶対改善するから、
吟味して楽しみながらケアするように。
無駄遣い、ダメよ。